2014年 12月 16日
舐めたら異燗ぜよ。 |

2012年1月25日〜2月10日まで六本木のロンドンギャラリーで催された「酒器展」。掛けられた1幅(いっぷく)の書にふれた主催者の言葉。加えて、作者についても記している。穴風外(風外慧薫・1568~1654?)と呼ばれた清貧の僧による墨蹟で、上曽我の洞窟に穴居し、托鉢を行い、坐禅三昧の日々を過ごしました。白隠の100年ほど前の人で、洒脱でユーモアのある絵は、理屈無しに我々を楽しくさせてくれます、と。
これはしたり。壺中の目指す酒。楽しむ(ための)一杯の酒。この楽しむ(時間)を酌む、というのが難儀。これぞの徳利なり、盃に出会い、あわよくば懐のおりあいもつけて、しめしめとほくそ笑む。このしめしめの安心がおもわぬしっぺ返しをもたらす。
なんでか、喜怒哀楽、その時々の気分にあてる酒。酒を利く、のではなく、酒に聞くように燗をつける。コレがムツカシイ。良い加減の燗。酒を酌めても舐めたらいけません。
お知らせ。
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by COTYUU
| 2014-12-16 12:53
| 落ちない噺